こどもの腕が抜けた?「肘内障」とは?
こんにちは!
Style Lab整骨院・整体院の大久保です!
本日は「肘内障」についてお話しさせていただきます!
お子さんの「腕が抜けた」「肘が抜けた」「肩が抜けた」「手首が抜けた」という訴えで来院されるかたはとても多いです。
なかには何度も抜けていて「また抜けました」と言って来られる方もいます。
今日は小児疾患である肘内障について、解説いたします。
小さなお子様のいる方には、参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください!
◆肘内障って何?
肘内障は「肘の橈骨頭という骨が、輪状靱帯というわっか状の靱帯からポコッと外れそうになる疾患」です。
橈骨が引っ張られる力が働いて、橈骨頭が末梢に移動し、輪状靭帯が橈骨頭と上腕骨小頭間に挟まれると考えられています。
◆肘内障はどうやって発症する?
典型的には手を引っ張った後に肘を痛がり、動かさなくなったということが多いです。
手を引っ張って発症した肘内障は全体の50%程度でした。
しかし転んで手をついた、肘をついた、寝返りをうった、体の下に腕を敷いたなど実に様々な発症機転があるようです。
原因がはっきりしないものもあります。
子供同士で遊んでいたら、いつの間にか痛がって動かさなくなったというのもよく聞きます。
◆肘内障の検査は?
引っ張ってから動かさない、という典型的な受傷機転ではレントゲン(X線検査)は不要です。
整復して終了です。
原因がはっきりしない場合で、かつ肘が腫れていたり、熱を持ったりしていて骨折が否定できないときはレントゲン検査を行います。
骨折があることに気づかず、無理に整復操作を行おうとすると、よくならないばかりか骨折部がずれてしまい、手術が必要になることもあり得ます。
◆肘内障の治療は?
前腕を内側にくるっと回して直す「回内法」、前腕を外側にくるっと回す「回外法」があります。
整復がうまくいくと、「コリッ」という感覚(整復感)があり、その後すぐに手を動かせるようになります。
バンザイ、バイバイができるようになったのを確認してから帰ってもらうようにしています。
大切なことは、典型的な肘内障ではない症例、肘が腫れていたり、受傷機転がはっきりしないものに対してはいきなり整復を試みない、もしくは愛護的に整復操作を行うということです。
◆肘内障は再発する?
肘内障は再発する可能性があります。
特に再発リスクが高いのは「1~3 歳」で、全体の80%がこの年齢帯で発症すると言われています。
2歳がピークで6歳までは抜ける可能性があると言われますが、3歳以後は関節や靭帯がしだいに強固になり、輪状靭帯から橈骨頭が抜けにくくなり発症もさほど起きないと考えて良いかと思います。
とくに何度も繰り返す子がいたり、反対側に起こることもあります。
発症してから2週間の間は腕や手首を引っ張るのは特に避けましょう。
◆肘内障かな?と思ったら直ぐに受診を!
肘内障は受傷機転がはっきりしないことも多い疾患の為、引っ張った後から動かさないような典型的な場合ならよいのですが、転んだ後から痛がるとき、原因がわからない場合は肘内障だと決めつけてはなりません。
レントゲン検査を行い、隠れた骨折や他の病気がないかを調べるのは大切なことです。
レントゲン検査なしに、骨折がないと言い切ることは何人たりともできません。
まよわず近くの医療機関を受診することをお勧めします。
「こどもの腕が抜けた?「肘内障」とは?」について以上となります!
これからも色々情報を発信させていただきます!
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